特定事業研究(平成24年度)
介護福祉の専門性と介護福祉学の構築に関する研究
研究代表者氏名
社会福祉学部 教授 中島健一
研究課題
介護福祉の専門性と介護福祉学の構築に関する研究
研究結果の概要
第1部として福祉施設・在宅サービス事業者の各種専門職に介護福祉士の専門性に関するアンケート調査を行った。専門性の認識は、全体としては「介護知識と技術」「役割認識」「個別支援」等が高く、「地域での生活支援」「家族支援」「未来への予測」「利用者・家族への指導」等が低かったが、事業所別及び職種別に違いが見られた。
介護福祉士を対象として、第2部では高齢者の生活に含まれる要素に関するインタビュー調査、第3部ではアンケート調査によるその量的検証を行った。量的検証では、「自分の状態にあったメガネ・補聴器を使う」「気候に合わせて服を着替える」等は要介護高齢者の生活に含まれる要素として高い数値を示したが、「年金以外の収入を持っている」「過去と比較し満足する」「性的な満足を得る」「パチンコ等のギャンブルを楽しむ」「新しいことに挑戦する」等は低い数値を示し要介護高齢者の生活には含まれないと考える介護福祉士が多いことがわかった。
研究成果の活用・提供予定
調査結果の概要版を今回の調査協力者全員に送付した。
本研究は、介護福祉の専門性の確立と介護福祉学の構築及びそのための人材養成体制の整備を目的とする研究の第一歩であり、今回の成果を今後につなげていく予定である。