SOCIAL WORKER REAL
社大の実習で得られた収穫は介護をするうえで譲れない価値観です
平田 梨沙 さん
社会福祉法人こうほうえん 特別養護老人ホームうきま幸朋苑 勤務(東京都)
2017年 福祉援助学科 介護福祉コース卒業
- 取得している資格
介護福祉士、社会福祉士
ユニットリーダーとして立ち回りながらご利用者の介助を担っています
特別養護老人ホームで、高齢者の生活全般の介助のほか、レクリエーション活動を行い、ご利用者のADL(日常生活動作:日常生活で必要最低限の動作)向上にも努めています。入職後すぐはショートステイに配属され、2年目からはユニットリーダーにも昇格して経験を積み、2020年10月の異動時に特別養護老人ホームでのユニットリーダーに抜擢されました。早番、遅番、夜勤の3交代制という不規則な勤務体制ですが、体もすっかり慣れました。リーダーとして全体の流れを見ながら効率的な指示を出し、職員同士でスムーズな連携がとれるように配慮しています。
実習での疑問から私の中に形成された介護職として譲れない価値観
日々の業務で時間に追われていると、介護という仕事への価値観、モラルが試されます。私の価値観は社大で養いました。実習で施設に行くと、「こうしてもいいのか」「習ったことと違う」と疑問に感じる場面が多くあります。何が正しくて、何がいけないのか。心に引っかかった疑問は放置せず、実習指導の先生にひとつひとつ確認して答えを出していきました。先生もその度に丁寧に答えてくださったことで、疑問を持つ力や解決する力とともに、介護職としての価値観が自然とできたのだと思います。そのおかげで、現場では多忙な時ほど「これだけは譲れない」という意識が働き、やるべきことや業務の優先順位がはっきり見えています。
認知症の進んだご利用者に「あなただから」と頼られて
ご利用者の中には認知症が進み職員の顔や名前を忘れてしまう人もいます。それなのに、私の名前を呼んでくださり、私のケアを受け入れ、「あなただから」と頼っていただけると、日頃の努力や苦労が報われます。コロナ禍の影響で当施設で面会謝絶が続いている時は、家族交流の代わりに月1回ご家族へ写真をお送りしています。その撮影でニコニコと素敵な笑顔を向けてくれると、私がここで頑張っている意味を実感できます。これからも一緒に働く職員と手を携えて、ご利用者が自分らしく生活できるための方策を、広い視野から考え、実践し続けていきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。