SOCIAL WORKER REAL
ご利用者にとって最善の利益を意識し実現に向けたフォローを目指して
上原 優希 さん
NPO法人ライフサポートかたつむり 相談支援サポートネット久が原 勤務(東京都)
2016年 福祉援助学科 保健福祉コース卒業
- 取得している資格
精神保健福祉士、社会福祉士
積み重ねた実績から相談支援専門員の資格を取得
主な仕事は、障がいのあるご利用者やそのご家族が必要とするサービスのコーディネートで、関係機関との連絡調整や、サービス等利用計画の作成も担っています。入職当時はご利用者と一緒に軽作業や公園清掃を行い、仕事環境や周囲とのコミュニケーションに少しずつ慣れていきました。実務経験を重ね、上司からの勧めもあり、相談支援従事者初任者研修を受け、今は相談支援専門員として勤務しています。資格の取得によって自分の成長とともに、一人前の相談員として活動している自負も持てるようになりました。
ご利用者の可能性を信じた結果 ご本人の希望通りの生活を実現できました
現職の魅力は、ご利用者の人生に深く関われることです。以前担当したご利用者の方は、実家でお母様と2人暮らしでしたが、お母様の認知症が悪化したのを機に、世帯を分けることになりました。ご本人も単身生活を望んでいらしたので、グループホームで1人暮らしに向けたトレーニングを始めました。日々のトレーニングを重ね、食事や掃除といった日常生活や、自分でやったことをメモする習慣などを約2年かけて身につけ、念願の1人暮らしが叶いました。ご本人の努力、支援者や親族の手助けが実を結んだ結果です。私も担当者としてフォローし続けたかいがありました。
ご利用者も支援者側もお互いにエンパワメントできる関係構築が目標です
相談内容の中には人生の分岐点のようなものもあり、担当者として判断に迷うこともあります。そうした時は「ご本人にとって最善の利益は何か?」という視点で振り返り、上司や同僚に相談し、意見を聞きながら客観的に考えるよう意識しています。大学3年次の実習先の施設で、ご利用者同士が褒め合い、互いにエンパワメントしている様子に感動し、障がい者分野に進もうと気持ちが定まりました。この職場でも、私が専門職として経験や技術、知識を活かし、上司や同僚、ご利用者ともエンパワメントできる関係を築き、最善の利益につなげていけたらと考えています。
※掲載内容は取材当時のものです。