SOCIAL WORKER REAL
刻々と変わりゆく社会の中で目の輝きを忘れずに働ける環境を考えていく
笠井 世志子 さん
医療法人社団輝生会 初台リハビリテーション病院 勤務(東京都)
1998年 児童福祉学科 高齢者福祉コース 卒業
※卒業時の学科名を記載。現在の福祉援助学科になります
- 取得している資格
社会福祉士、介護支援専門員
人生を細く長く支えられる社会の構築が急務
回復期リハビリテーション病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務しています。今の職場で入院・外来などの担当を経て、現在は部門のチーフとして、後輩の教育研修や他部門のチーフと連携しながら法人全体の教育研修にも携わっています。最近、特に気になる課題は、働き盛り世代や子育て世代といった、若年層の高次脳機能障害の方の就労支援、定着支援の難しさです。病気などで脳を損傷して認知機能に問題が起きた際に、働き盛り世代の場合は元の職場で以前と同じように受け入れてもらえるケースが少ないようです。また退院後は、専門機関や地域に引き継ぐものの、時間がたつにつれて支援が得られなくなったり、そうこうしている間に親御さんの介護が必要になったりすることも考えられます。社会情勢や家族の変化といった、長い人生の中から生まれる課題をどう支えていくべきか、常に頭を悩ませています。
キラキラとした目の輝きを失わせないようサポートしたい
時代ごとにさまざまな課題がある中、我々医療ソーシャルワーカーがいかに情熱とやりがいを持って働くことができるかはとても重要です。希望を持ち、キラキラした目で働く後輩たちが、倫理的な葛藤や価値観の違いなどで挫折を感じた時も、その目の輝きを失わないで乗り越えてもらいたい。そのためにどんなサポートをすべきかを模索しながら、日々取り組んでいます。
「福祉の世界に進みたい」そう思えた自分に自信を持ってほしい
高校時代に福祉の世界を目指そうと思った気持ちを大事にしてほしいですし、そんな自分に自信を持ってほしいと思っています。現在の職場には、16名の医療ソーシャルワーカーが勤務していますが、日本社会事業大学の卒業生が4名在籍しています。日本社会事業大学を卒業して活躍している人も多く、学生時代に学んだ「原点」に立ち返る場も多いですよ。
※掲載内容は取材当時のものです。