SOCIAL WORKER REAL
声なき声を拾い上げながら現場から世の中に提言していく
中島 篤 さん
社会福祉法人杉並区社会福祉協議会 勤務(東京都)
1990年 児童福祉学科 卒業
※卒業時の学科名を記載。現在の福祉援助学科になります
- 取得している資格
中学校教諭一種免許状、高等学校教諭一種免許状、特別支援学校教諭免許状、社会教育主事、社会福祉士
住民の支援活動に伴走しながら課題の解決をサポート
杉並区社会福祉協議会で、地域福祉推進活動を担っています。具体的には、住民主体の居場所の立ち上げ応援とネットワークづくり、生活支援体制整備事業における生活支援コーディネーターといった、地域でさまざまな支援活動に取り組んでおられるボランティアの方々に伴走しながら、その活動をバックアップしています。現在取り組んでいる課題は、生きづらさを抱えている方々が既存の制度やサービスを十分に活用することができない現状がある中で、個々に合わせた地域の受け皿を住民とともにつくっていくこと。最近では、経済的に困窮している方たちが若い世代に多く、親の介護を抱えて仕事に集中できない、精神的な問題で長時間働くことが困難な場合など、背景はさまざまです。そういった方に、一見福祉とは関係なさそうな地域資源を活用いただくことで、個々の課題を解決できないかと考えています。
ソーシャルアクションで世の中を変えていく
力を注いでいることは、マイノリティーであることを感じている方の、声なき声を拾い上げること。これまでにも、そういった声を積み上げたソーシャルアクションが、制度やサービスにつながってきた歴史があります。人と一緒に何かを成し遂げたり、今ないものをつくり上げたりしていきながら、世の中に働きかけていく組織であり、人でありたいと考えて取り組んでいます。
思い込みを取り払いながら人と人 組織と組織を橋渡しする
これからの目標は、自分が心地良くいられる=周囲が心地良くいられる場を創出すること。自分が活動することによって、そこに関わる人が心地良くいられる場が広がってほしいと考えています。最近は特に、物事を「良いこと」「悪いこと」といった風に一律に整理する場面が増えたように思います。しかしながら、世の中は説明のつかないことだらけで整理なんて到底できません。これからの福祉は、人と人、組織と組織を橋渡しする人材が重要です。地域福祉の仕事の奥深さを一緒に体感しましょう!
※掲載内容は取材当時のものです。