SOCIAL WORKER REAL

患者さんの想いに寄り添い、「真意」をくみ取る。

戸部 絵理 さん

社会医療法人 河北医療財団 河北総合病院
地域連携部ソーシャルワーク科（入退院センター）

2020年 福祉援助学科 保健福祉コース 卒業

社会福祉士

医療ソーシャルワーカーとして、心理・社会的に課題を抱えた患者さんとご家族に、相談・調整などの支援をしています。私が勤める河北総合病院は急性期医療を行っており、患者さんの年齢層は幼い子どもから終末期の高齢者まで実に幅広いです。病気の進行の速さに心の整理が追いつかないという患者さんも少なくありません。そのため、どのような悩みや困難に直面しているのか、患者さんの声に真伨に耳を傾け、必要な支援について慎重に判断します。それぞれの状況に応じて、地域のケアマネジャーに引き継いだり、在宅医療に切り替えたりと、社会福祉制度や福祉サービスの活用を提案しています。

医師や看護師、栄養士などの患者さんの退院を支援するスタッフに、本人やご家族の声を届けることも私たちの役割です。病気や回復状況を踏まえ、ご希望に最大限寄り添えるように調整します。関係者が多いため、この業務にはきめ細やかなコミュニケーションが欠かせません。医療ソーシャルワーカー実習の授業でロールプレイを学生同士で積み重ねたことが大いに役立っています。実際の場面をリアルに想定した学びで、自分が果たすべき役割や声のかけ方などを、綿密に把握することができました。

仕事をするうえで特に心掛けているのは、自分の価値観を押し付けないことです。時には難しいご要望に頭を悩ませるケースもありますが、できる限り患者さんと同じ立場に立ってその声に耳を傾け、「真意」をしっかりくみ取るようにしています。これからも目の前の患者さんと向き合いながら、日々成長し続けたいと思います。