木戸教授×半田さん
実践研究と省察で自己の思考回路を改善専門職大学院で身障者の就労支援に着手
半田:以前、本学通信教育科で精神保健福祉士養成課程を受講し、現場で働き、実践しながら学ぶことの醍醐味を知りました。大学院への進学理由は、急性期病院のソーシャルワーカーとして日々の実践内容の意味を理論的に理解し、更に仕事への自信につなげたいと思ったためです。
木戸:専門職大学院の院生には、半田さんのように自己の実践の妥当性を見出したい、意味づけをしたいという人が多いですね。
半田:急性期病院の入院期間は短く、患者さんやご家族の考える退院時期や退院後の生活には齟齬が生まれ、支援の課題を感じていたので、そこに実践研究の焦点を当てることにしました。
木戸:最初は課題や問題意識が漠然としていましたが、ゼミでのディスカッションなどで言語化・焦点化に取り組み、実践研究テーマを見出しましたね。
半田:はい。ゼミの仲間や木戸先生の言葉から自分なりに熟考を重ねていき、問題の本質にたどり着きました。以前は、目の前にある課題の解決に終始していましたが、実践研究を通じて、患者さんの療養生活も見据えた支援ができるようになり、医療チームへもソーシャルワーカーの視点を言語化して伝えられるようになりました。今後も、根拠のある多職種協働のソーシャルワークを実践していきます。
木戸 宜子 教授(左)×半田 水穂 さん(右)
※インタビュー内容は取材当時のものです。