SOCIAL WORKER REAL
身の回りのことから、ご近所付き合いまで。
一緒に過ごしながら社会で独り立ちできるように支援する。
大岡 崇 さん
社会福祉法人共生会 希望の家
地域小規模グループホーム
保育士・児童指導員
2011年 社会福祉学部 福祉援助学科 子ども・家庭福祉コース 卒業
2024年 大学院社会福祉学研究科 修了
- 取得している資格
社会福祉士・保育士・児童指導員
葛飾区にある児童養護施設「社会福祉法人共生会希望の家」で13年にわたり、虐待などの複雑な背景を理由に家庭で過ごすことが出来ない子どもたちの日常生活の支援を行っています。食事作りや洗濯などの身の回りの家事のサポートから、子どもたちが通う学校のPTA活動への参加や友人家族とのお付き合い等の地域での活動、児童相談所等の関係機関との連携や卒園した子どものアフターケアとして行政手続きなどを一緒に行いながら指導することもあります。日々、子どもと一緒に過ごし、職員同士で連携を取りながら子どものケアを行っています。
職務にあたる時に思い出す大学時代にお世話になった先生の言葉があります。「実践と理論をリンクさせることが大切。支援内容を決定する際に、子どもたちに理由を伝えることが大切であること」。当時は、その言葉の真意を自分自身に落とし込めず、現場に出て初めて理解できました。支援をする際に、「難しい」と感じることは多々ありますが、支援する理由やその判断基準、根拠は何か、明確にすることが欠かせません。 そこで重要なのが大学で学ぶ理論であり、相手に伝えるためのスキルです。実践だけでなく理論の重要性を働いてから改めて痛感しました。
現場に還元するために大学院で学び直し。
「つながり」を大切にしながら、仕事に向き合う。
現在は、非常勤で職務にあたっています。働き方を変えたのは、10年働いた経験を現場に還元するために、学び直しを決意したから。2022年から日本社会事業大学大学院で修士課程に進み、児童養護施設で働くケアワーカーに対して、グループインタビューを行い生活支援についての改善点を模索することや、養育の質について実践者の語りを分析しました。 大学院の授業では、最先端のアプローチや研究成果など、新鮮な学びの機会を得ました。
実際に現場でも、学校で立場や職種が異なっても、出会う卒業生や同窓生は高い熱量を持って仕事に向き合っている人も多く、 刺激を受けます。大学という将来を決める重要な時期に「福祉に携わりたい」と明確な意思を持って入学した仲間たちと学べたことは、人生において大きな強みになったと感じています。 福祉は、人と人のつながりがなくては成り立ちません。これからも、出会いを大切にしながら、仕事と学問に向き合っていきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。